The JK Refle | 横浜リフレモカティック
ハンバーガーショップにて
レジ前の列に並ぶとき
わたしの中で起動するのは 順番過呼吸
自分の番が近づくほど
息がどこに置かれているかわからなくなる
メニューを見上げる
写真のパンは完璧すぎて
わたしの手の温度を拒絶してる
これを 理想拒食 と呼ぶ
店員の「次のお客様どうぞ」で
身体が前に出ない瞬間がある
それは 行動凍結反射
意志はあるのに
命令が筋肉まで届かない
「セットにされますか?」という声を聞いたときの
小さな脈の跳ね
それは 選択微震
どちらを選んでもどこかの正解を失う気がしている
受け取ったトレーを持って席を探す
目に映る空席のすべてが
誰かの気配で埋まっているように見える
これを 空席幻影 と記録
飲み物の氷が溶ける音を聞きながら
わたしはひとりで食べることの練習をしている
それは 孤食シミュレーション
寂しさを再現して慣れておくための儀式
ポテトの塩が指に残る
拭き取るタイミングがわからない
これが 清潔未了
完全にきれいにすると
今日をやり直せなくなりそうで
窓際の席に座る
通りの光がガラスを抜けるとき
自分の周りが少し薄くなる
それを 透過自己 と呼んで
わたしは紙ナプキンの上で静かに息をしている
—— The JK Refleとは、
こうした目に見えない心理の粒子を拾い上げ
人が安心して曖昧なままでいられる設計を作ること
モカティックはその曖昧さを肯定するための場所です






コメント