walking through christmas mode

クリスマスムードの街を歩きながら感じる微細な違和感を、英語の造語で淡々とラベリングしていく。祝祭とズレた場所に立つ「わたし」の感覚を静かに記録する

街は光りすぎてる
それだけで現実じゃない

イルミネーションの下で
笑顔が量産されてる
ここで起きているのは
mandatory joy

スピーカーから流れる音楽が
感情の入口を先回りしてくる
これは
emotion hijack

赤と緑が視界を埋めるたび
わたしの周囲が薄くなる
それを
color overload fade
と呼ぶ

歩幅の揃った二人が通り過ぎる
会話も体温も同期してる
その圧を
intimacy display pressure
と名づけて

ショーウィンドウに映る自分が
どの予定にも含まれてない
この感覚は
schedule exclusion

一瞬きれいだと思ってしまう
すぐに罪悪感が追いかけてくる
それは
unauthorized warmth

今日は特別ですね
と言われるたびに
胸の奥が固まる
この衝撃を
calendar violence
と呼ぶ

紙袋の音が鳴るたび
心臓が一段だけ跳ねる
それは
gift noise anxiety

写真を撮る輪の外で立ち止まる
参加しない理由を
説明し続ける疲れ
participation fatigue

街はずっと優しい顔をしてる
だから逃げ場がない
この状態を
kindness trap
と呼んで歩く

ライトが減っていく帰り道
ようやく呼吸が戻る
illumination withdrawal relief

祝われていないことを
失敗だと思わずに
違和感に名前を与えながら
この季節を通過する

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